Dream Japan


"The Emperor's Chef" - ("天皇の料理番”)"

 -  "Cuisinier de L'Empereur(キュイジニエ・ドゥ・ランペルール)"

(2015/06/01)

佐藤健演ずる「のくぞう」(まぬけ者)こと、とくぞうは、何をやっても長続きしなかった福井の田舎のぼんぼんで、法律学を学ぶ優秀な兄とは正反対。とうとう、婿養子に出されてしまう。

ある日、一口のカツレツを食べたことがきっかけで、料理というものに夢を見て、仲睦まじかった奥さんも置いて、ひとり東京へ!

ついには天皇の料理番を勤め上げるまでに成長していくというストーリーである。

・ 天皇の料理番 Trailer


婿養子先の父親から「どちらさんですか?」と知らぬ顔をされ、離縁を申し出られるが、「東京で店持つんやったら、俊子と離縁せんでいいですかっ?」と言い放つ。

嫁の俊子を東京に呼び寄せ、店を持って体裁を保とうととしたのだが、「つらいにきまっとるやないですか。・・・お願いですから、もう、うちの前から消えてください。二度とうちにかかわらんといて・・・。」と嫁にも泣きながら、愛想をつかされ、離縁してしまう。

天皇の料理番 TBS 予告

「いつか手の届かない存在になる」とあの山田洋二監督が語ったとされるとくぞうの嫁、俊子を演じる黒木華(はる)という若手女優の昭和な存在感と、別れながらもとくぞうを遠くから見守る絶妙な演技には驚きのみならず、感動すら、覚える。

脇を固める俳優陣の演技もすばらしい!結核にかかる優秀な兄周太郎を鈴木亮平、厳しいが男気ある華族会館の料理長宇佐美を小林薫、周太郎の法律学の大学教授桐塚を武田鉄矢、仏の日本大使館大使粟野を郷ひろみ、とくぞうの父母を杉本哲太、美保純、理解者で元同僚新太郎を桐谷健太らが演じる。また、「寅さん」の渥美清が80年版のTBSのドラマのナレーションをしたことで、「寅さん」の相棒役を演じていた佐藤蛾次郎が友情出演的にバンザイ軒の亭主を演じている。

本作で直木賞をとった杉森久英「天皇の料理番」の原作を元に、脚本森下佳子、プロデュース石丸彰彦、宮内省 大膳監修高橋恒雄 (第四代主厨長)らスタッフも素晴らしい作品に仕上げ、熱がはいっているが、原作は読売新聞社から単行本が出て、集英社が文庫を出した。TBSドラマとしては、初の本ArtLounge登場だが、視聴率は追いついていないが、内容では、間違いなく春ドラNo.1だ!今まではアイドル的要素もあったが、熱演中の”俳優”、佐藤の代表作となるか、結末まで興味深い。

80年のドラマでは主演堺正章をはじめ、壇ふみ、近藤正臣、鹿賀丈志、田中裕子、財津一郎、野村昭子、平幹二郎、そしてドラマ初出演だった明石家さんまらが熱演した。

ロケは岡山県倉敷市の倉敷美観地区で行われ、横浜市青葉区の緑山スタジに丸の内の町並みが再現されている

実在する秋山徳蔵は”芸術的”な料理で、世界の賓客をおどろかせ、敗戦の日本の中で、世界各国からも勲章を授かるまでになった。

オープニングのあの「愛の挨拶」の作曲家としても有名なEWエルガーの「威風堂々第1番」(Pomp and Circumstance March No.1)もハマっており、高揚感を掻き立てる。

エンディングはドラマ主題歌17年ぶりという「北の国から」、「オレゴンから愛」、「愛は死にますか」、「道化師のソネット」などのヒット曲を持つ、大御所、さだまさしが新曲を提供しているが、タイトルは「夢見る人」。

これは書き下ろしで、今までの路線か、新境地か悩んだそうだが、耐える妻俊子の目線で、見事にこの「夢見る人」を書き上げ、優れたこの楽曲が生まれた!

夢見る人には良き理解者と支援者も必要で、とくぞうは俊子をはじめ、多くの人に支えられて生きていく。

のっけもん(まぬけ者)が、成長し、決してのっけではない、と思わせる名作だ!


 

天皇の料理番 TBS Official

天皇の料理番 キャスト

「愛の挨拶(Salut d'amour )」 EWエルガー / 新倉瞳

「威風堂々 第一番(Pomp and Circumstance March No.1)」 Sir Edward William Elgar / BBC Symphony Orchestra :06:58がClimax!

「夢見る人」さだまさし cover

※6月7日(日曜)ダイジェスト放映予定。とくぞう、いよいよパリへ!


 

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